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街の歌

Che sarà・後編〜琴線に触れるイタリアのメロディー、日本人は“超訳”がお好き!?

2015.09.20

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イタリアでこの歌「Che sarà(ケ・サラ)」が発表された1971年、日本では学生運動や安保闘争の火が燻っていた。
当時、にしむらよしあきが自身の政治思想を基に超訳した歌詞を、権力と闘いながら平和と自由を訴えていた学生達が集会や歌声喫茶などで合唱していたという。


「ケ・サラ」日本語訳:にしむらよしあき

押さえ切れない怒り こらえ切れない悲しみ
そんなことのくり返しだけど
決して負けはしないさ
ケサラ ケサラ ケサラ
僕たちの人生は
平和と自由もとめて   
生きてゆけばいいのさ


日本語歌詞としては作詞家・訳詞家・詩人の岩谷時子の手によって訳された歌詞を越路吹雪が唄ったものが一般的に広く知られている。

「ケ・サラ」日本語訳:岩谷時子

平和で美しい国 信じあえる人ばかり
だけど明日は どうなることやら
誰もわかりはしないさ
ケ・サラ ケ・サラ ケ・サラ 私たちの人生は
階段を手さぐりで歩くようなもの
エ・サラ  サラケル  ケ・サラ


越路吹雪『愛の生涯』

越路吹雪『愛の生涯』

(2005/EMIミュージックジャパン)


この夏、元ちとせが発表したカヴァーアルバム『平和元年(へいわがんねん)』に、岩谷時子の歌詞による「ケ・サラ」が収録されている。
今作は、終戦70周年となる2015年“忘れない~繰り返さない”というコンセプトのもと「今こそもう1度、平和を真剣に考える年になって欲しい」という平和への思いが込められているという。
※AmazonとiTunesへのリンク先で試聴可能です

【元ちとせ オフィシャルサイト】
http://www.office-augusta.com/hajime/

元ちとせ『平和元年』

元ちとせ『平和元年』

(2015/アリオラジャパン)


また、日本が誇る“ローリングピアノマン”ことリクオも、岩谷時子による歌詞をさらに再解釈したバージョンをレパートリーとしており、彼のファンからは“ライブで聴きたい一曲”として愛されている。
■リクオ本人による曲解説はこちら

【リクオ オフィシャルサイト】
http://www.rikuo.net


「ケ・サラ」日本語訳:リクオ

平和で豊かな国 信じあえる人ばかり
だけど明日はどうなることやら
誰もわかりはしないさ
ケサラ ケサラ ケサラ
隠してた本当の夢は 
階段をてさぐりで歩くことさ
エサラ サラケル ケサラ


2011年には、漫画家・西原理恵子が毎日新聞に連載する人気コミックを実写映画化した『毎日かあさん』(主演:小泉今日子、永瀬正敏)の主題歌として、憂歌団の木村充揮(あつき)が2006年に発表したアルバム『小さな花』に収録していたバージョン「ケサラ~CHE SARA~」が起用されて話題となった。
【木村充揮 オフィシャルサイト】
http://dandylion.info


「ケサラ~CHE SARA~」日本語訳:木村充揮

海を見てると 君のことを思い出す
振り向きざまの あの笑顔 この胸に広がる
楽しい楽しい日々を 辛く切ない日々を
君と共に暮らした日々を 忘れられない日々を
ケサラ ケサラ ケサラ
今日の一日を 雨の日も風の日も
ケサラ ケサラ ケサラ


原詞の中に登場する主人公(青年)の胸中によぎる、先の見えない不安とやりきれない気持ち。
自分たちの暮している国で目の当りにする経済格差。
家族と離れて単身赴任で働く人達もいる。
孤独、焦燥、守りたいもの…そしてわずかな希望。
異国の地で生まれた名曲を、これまで数多くの作詞家やアーティストが訳してきた。
物語や童話が語り継がれてきたように、そのメロディーに想いを乗せて…。
そう、歌や文学の世界には“超訳”という夢のある文化が存在するのだ。

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