★ダウンロード/ストリーミング時代の色彩別アルバムガイド
「TAP the COLOR」連載第43回
今回は1970年代のカリフォルニアサウンドからジャケット写真も印象的な名盤をセレクト。耳を傾ければ、愛の喪失やサマーブリーズが聴こえてくる。ロックを聴いていて本当に良かったと思える瞬間があるが、ここにあげる4組もそんな体験へきっと誘導してくれるはず。
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ジャクソン・ブラウン『Late for the Sky』(1974)
LAのシンガーソングライターの3作目にして、70年代の忘れ得ぬ名作。タイトル曲や「The Late Show」など、愛の喪失やイノセンスと汚れの世界の対比が歌われる。イーグルスのドン・ヘンリーやJ.D.サウザーも録音に参加。デヴィッド・リンドレーのギターも素晴らしい。
J.D.サウザー『You’re Only Lonely』(1979)
イーグルスのグレン・フライとロングブランチ・ペニーウィッスルというデュオを組んでいたこともあるサウザーのヒットアルバム。アルバムタイトル曲は甘い歌声と哀切なメロディに包まれた名曲。ロイ・オービソンの「Only the Lonely」へのオマージュだった。
ネッド・ドヒニー『Hard Candy』(1976)
ジャクソン・ブラウンやJ.D.サウザーと共にアサイラム一期生として73年にデビュー。本作はAOR永遠の名盤として知られる。ジャズやソウルのテイストがブレンドされつつも、アコギをかきならす歌声に夏の風が吹く。印象的なジャケット写真はモシャ・ブラカによるもの。
ボニー・レイット『Sweet Forgiveness』(1977)
カリフォルニア生まれのボニーはブルースフィーリングを漂わせたスライドギタリストとして71年にデビュー。70年代はまったく売れずに不遇の時代を過ごしたが、中でも6作目となる本作は代表作の一つ。ジャクソン・ブラウンの曲を取り上げ、J.D.サウザーも録音に参加。
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