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『サタデー・ナイト・ライブ』が始まった日、ジョン・ベルーシが移民に扮した夜

2025.10.14

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その番組は、突然、コントで始まった。

「英語のレッスン」という名で呼ばれているその寸劇は、ブラック・ユーモアで名を響かせたマイケル・オードナヒュー演じる英語教師が、後にブルース・ブラザースでヒーローとなるジョン・ベルーシ演じる移民に、英語を教えるという設定である。

簡単なフレーズを言っては、「リピート・アフター・ミー」と繰り返す教師。だが、彼は突然、発作を起こして倒れてしまう。すると、それを見たジョン・ベルーシも一緒に倒れてしまう、という内容だった。

そこにチェビー・チェイスが割って入る。そして叫ぶのだ。

「ライブ・フロム・ニューヨーク!イッツ・サタデイナイト!」


1975年10月11日。アメリカを代表するエンターテインメント番組「サタデー・ナイト・ライヴ」が始まった瞬間である(番組開始当初は「ライヴ」がついていなかった)。

第1回目の音楽ゲストは、ビリー・プレストンとジャニス・イアンだった。ビリーは1974年のナンバーワン・ヒット曲「ナッシング・フロム・ナッシング」などを歌い、ジャニスは、1975年のナンバーワン・ヒット「17歳の頃」などを歌った。


第2回目の放送では、ポール・サイモンがホストを務めた。グラミー賞最優秀アルバムを受賞する「時の流れに」に合わせた出演だったが、アート・ガーファンクルとの久しぶりの共演は、ファンを喜ばせ、S&G名義で発売した「マイ・リトル・タウン」は全米ナンバーワンに輝いた。

数々の伝説を作ってきた「サタデー・ナイト・ライヴ」。だが、その中でもこの番組が生んだ最大のスターといえば、ジョン・ベルーシ率いるブルース・ブラザーズだろう。コントで始まったグループは、映画となり、レコードを大ヒットさせたのである。

それにしても、と思う。

1975年。ポール・サイモンが「僕の小さな故郷」というタイトルの曲をアート・ガーファンクルとともに歌った年。ジョン・ベルーシは、移民を演じていたのである。だが、彼が演じた移民は、英語教師の言ったことを忠実に模倣しようとする移民だった。

2018年。もし、ベルーシが生きていたら、彼はどんな移民を演じていたのだろう。そう考えてしまうのである。

(このコラムは2018年10月11日に公開されました)


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