2002年12月22日、クラッシュのボーカル、ジョー・ストラマーが心臓発作により50歳で突如その生涯を終えた。検死で分かったのは生まれつき心臓に問題があり、いつ突然死をしても不思議ではないということだった。
それから2ヶ月後の2003年2月、ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで催された第45回グラミー賞。最優秀男性ロック・ボーカル・パフォーマンス賞は、ブルース・スプリングスティーンの「The Rising」が獲得した。
ブルースによるエネルギッシュで見る者を圧倒する演奏が終わると、ステージにはジョー・ストラマーの追悼映像が流れる。次に始まったのは、ブルースにエルヴィス・コステロやフー・ファイターズのデイヴ・グロールらを加えたスーパーグループによる「ロンドン・コーリング」だった。
ブルースはジョーが最も影響を受けたミュージシャンの1人だ。1975年にロンドンで観て以来、ブルースと同じテレキャスターのギターを持ち、ブルースのようなライブを目指した。
(詳しくはこちらのコラムで)
当時、同じバンドでギターを弾いていたクライヴ・ティンパーリーはその変化を目近で感じた1人だ。
「コンサートをたっぷり3時間やるというのがスプリングスティーンの考えさ。ジョーは『これで行こう』と思ったんだね。」
一方のブルースもまた、ジョー・ストラマーには特別な関心を持っていた。
自分と同じようにウディ・ガスリーやジョニー・キャッシュをルーツに持ち、常に社会的弱者の側に立って歌うジョーは同志であり、ライバルでもあり、そして何より敬愛すべき存在だった。ジョーへの追悼の言葉からはその想いが伝わってくる。
「クラッシュは俺の音楽にとても大きな影響を与えた。あいつらは最高のロックンロール・バンドだ。サンキュー、ジョー!」
彼らの演奏をジョーはどんな想いで聴いていたのだろうか。
ブルースは2009年にロンドンのハイドパークでコンサートを催したときにも、1曲目に「ロンドン・コーリング」をプレイしている
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(このコラムは2014年1月21日に公開されたものに加筆修正を施したものです)

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